1kgの素振り木刀に慣れてきたので、1.5kgを目安により重いものを探してこちらに決めました。0.5kgの普通木刀から1kgに変えた時に感じた負荷増が、1kgから1.5kgに変えた時にも感じられます。1kgに慣れた人なら肩を痛めない重さだと思います。刃筋を意識した素振りをするために太刀形か櫂形を探しましたが、一般に流通している1.5kg級となると八角形しかありません。これは単純に赤樫(正確には一位樫)で作る場合、八角形にしないと1.5kgという重量を実現出来ないということのようです。ちなみに、八角形で1.5kgのものは6,000円程のものと15,000円程のものが流通しており、前者はグリップ断面が太めの円、後者は細めの楕円になっているようです。後者はグリップだけでも楕円にして剣術鍛錬に対応させようと考えられており、品質も間違いないようですが、国産品なので値は張ります。 <素材について> この奥武蔵は櫂形にもかかわらず重量は実測で1.65kgあります。ちなみに国産の樫材で作る櫂形は1kgが限界のようです。奥武蔵に使われている杜梨(とり・マンシュウマメナシ)という木は中国の固有種のようで、本当に水に沈みましたので比重は黒檀レベルです。価格と素材、多くの方が指摘されている作りの粗さを勘案すると中国産で間違いないとおもいます。 <作りの粗さ> 購入直後の画像を見て頂ければ大体わかると思いますが、作りの粗さについて具体的にレビューしますと、 (1)機械での荒削りの状態に強引にニスを塗って仕上げており、そのニスが臭くベタつく上に、塗り方もいい加減。 (2)グリップの断面は一応楕円だが角ばった感じがあり、握り具合に違和感がある。ただし個体差があると思います。 という事だと思います。国産木刀は機械削りの後、職人さんが先端や柄尻を丁寧に面取りし、研磨をかけて仕上げられますので握り具合がとても良いのです。そのグレードを基準にこれを握ると「作りが荒い」という評価になります。 <良い面> それでも尚この商品に★5つをつけるのは、1.5kgを超える櫂形木刀は他にない事、刀身に左右の反りや曲がりがない事(重要)、そして作りの荒さを値段の安さが十分カバーしており、購入後自分で少しDIYすれば十分実用的なグレードにできるからです。黒檀と同レベルの比重の堅い木材を加工するのは大変で、もしこの素