FM音源の本家本元がこれを出すのは必然というより義務でした。無から有を産むシンセであり、本来の意味でこれは「絵具のひとつ」として常備されるべきものだと思います。長らく廃盤だった「金色」が戻って来たようなもので、これで描かれる絵のヴァリエーションがグッと拡がる訳です。 故に、DX-7が出た当時の問題がまた浮上してきます。ちゃんと説明書を読めばいいかもしれませんが、エディットが難しい、何がドーナッテンノ?やっぱり、何だか難しいな、という印象が変わらず、やっぱりプリセット音をただ弾いて楽しむだけ、に陥りかねません。 反則かもしれませんが、DX-200のように、膨大なパラメータをパネルに用意してあるといいかなと思います。階層構造のエディットは冷静にやればいいかもしれないが、ライブでは使いにくい。直感がすぐに反映されない。200はグルーヴ・マシーン系だったので演奏するのに制限が多かったので、それを鍵盤系の機材にすればいいと思います。 鍵盤は、皆さんのレビューの通り驚くべき表現力です(MIDIコントロールで本物のDX-7からコントロールすると、表現の幅tが1段階狭い)。故に今度はこの小さい鍵盤がネックです。この辺はシリーズとしてこれに統一されているのでどうにもならないところだったかもしれませんが・・・でも多分標準鍵盤バージョンを出せばいいかなとも?もしそういうものを出すならば、ワークステーション機能など持たせず、エフェクターは付けてディレイくらいにとどめた、シンプルな「剥き出し」のFM音源シンセが欲しいです。 グダグダ書きましたが、これをこの値段で出した意義は十分あります。遅まきながら、DX-7についていたボロボロの「FM音源とは?」マニュアルを読み返してみようと思います。放物線のグラフ・・・