【新品時】 音は良い、ただ「真空管」への期待には肩すかし AT-HA26DからのLINE出力を本機を通して鳴らすと、 音の滑らかさ、ふくよかさ、響き感が向上します。 ただし、一般的に「真空管の音」と聞いて想像されるほど 柔らかい音ではなく、むしろキリッとした鋭ささえ併せ持った音です。 自分はもっと「朗らか」とか「豊満」な音を期待していたので、 正直、ちょっと肩すかしを食らった感は拭えません。 感度の高い(つまり大きな音で鳴ってしまう)イヤホン/ヘッドホンで使用する場合には 背面のアッテネーター(ATT)スイッチを-12dB側にすると、同じ音量で聴くにしても 本機のボリュームを上げることが出来、ギャングエラー対策として有効です。 真空管を使っているため、バーンイン(慣らし)は必須です。 毎回使う10分前には電源を入れて温めておく必要があります。 長期間使っていくにつれ、エージング(経年)による変化もあるでしょう。 自分はむしろ、そのエージングの効果に期待しているところです。 もう少し「真空管」に期待されるような音になってくれればと。 この出で立ちですから「真空管」を意識せずに本機を選ぶ人はいないでしょうが、 「真空管」にこだわらなければ基本的には良いヘッドホンアンプだと思います。 イヤホン/ヘッドホンとの相性次第では素晴らしい音を鳴らしてくれます。 エージング後の音に期待しながらも、購入後間もない現時点での評価は星四つとしておきます。 【一ヶ月後追記】 素晴らしい音、ただしエージング100時間以上は必須 エージング100時間ほどで音に明らかな改善が感じられるようになってきました。 より滑らかに、よりふくよかに、「張り」もあり、また「響き感」も豊かになってきて、 購入後一ヶ月の現在、ウットリするような素晴らしい音を味わえています。 高音域が意外と鋭いという印象は変わりませんが、前段に真空管、 後段にトランジスタを使ったハイブリッド機は、こういう鳴り方になるようです。 この高音域はヘッドホン/イヤホンとの相性次第で耳障りに聴こえたり、 あるいは音の繊細さ、空間感といったふうに聴こえたりします。 音響機器の常で、どうしても相性というものはあると思います。 本機への入力元との相性、それからヘッドホン/イヤホンとの相性。 自分は同シリーズのAT-HA26Dか