本体に付属するハウジングはレンズ部分が湾曲しているため、水中ではピントが合わずボケボケの映像になります。 そのため、この別売りハウジングが必須となりますが、下記の注意点(私が使用した限りの)がありますので参考にしてください。 1)標準ハウジングと異なり、本体横の2つのボタン(電源ボタンを兼ねている)は使用できません。 従って、本体の電源はハウジングに入れる前にオンさせる必要があります。また、水中モードや記録フォーマットの設定も同じです。 2)電源を入れずにこのハウジングに入れた場合、本体後方の録画ボタンを押すと『電源オン』と『録画開始』が同時にスタートしますので、 続けて2回押せば電源オンで待機状態になります。(最初に押したときと次に押したときの間の映像は記録されてしまいますが) 3)開梱した直後は、ハウジング内に湿気が残っていると想定した方がいいと思います。 本番で使用する前に自宅でテストを行いました。 外気温度と水温の差がある状況(沖縄やグアムなど亜熱帯〜熱帯地方での使用を想定)を考えて、水につける前に本体を少し温めてから風呂 に付けると10分くらいでレンズ面に曇りが発生、ハウジング下部にも小さな水滴が付きました。 市販の乾燥剤などと共に密封し、2,3日放置したところ、曇りは発生しないようになりました。 4)3)の処理を行ったあと、仕事で水族館の大きな水槽の底(水深7m程度)に固定して撮影しましたが、結露も水漏れもなくクリアな映像が 撮れました。 5)使用後は再び乾燥剤と共に保管し、ついでにカバー部分のOリングにグリスを塗布しておきました。 ※コンシューマー向けの製品ですが、それなりのメンテナンスが必要です。 ※水中ハウジングとしての耐水性、耐衝撃性(一度、1m位の高さからコンクリートの床に落とした)については及第点です。 ※水中の撮影性能としては、クリアでカバーレンズのケラレも歪みもなく満足できるものです。 総括すると、民生品としては優れた製品だと思いますが、コストを最優先させ、使い勝手(電源ボタンカバーの省略など)を簡単に犠牲にするメーカーの姿勢には少しガッカリしました。 このあたりの詰めがGoProとのシェアの差を生み出した背景かと思った次第です。