某家電量販系通販で購入し暫く使い込みました。 Amazonでの購入でない点はご容赦下さい。 良い音色を出すためヘッドホンやヘッドホンアンプに手を出しましたが、 真空管ヘッドホンアンプは未知の領域だったため購入しました。 暖かみのある音という印象もあり、 どんな音がするのだろうと期待も膨らみます。 環境としましては PC、BDP-S6500→DA-300USB→AT-HA22TUBE(本機)→MDR-Z7、HD598等。 音源は主にハイレゾです。 第一印象として失敗したかなと…。 真空管らしさがあまり感じられず、 他のレビュワー様のご指摘にもありますが鋭い音のするアンプでした。 ですがDA-300USBの音を本機で鋭く仕立てあげヘッドホンに伝えてくれる、 という点でなかなか気に入り暫く使ってみることにしました。 暫くしてから以前とは若干音質の傾向の変化を感じ始めました。 音の「鋭さ」から「輪郭」と表現すればよいのでしょうか。 特に中音域が1つ1つの音がはっきりしながらも、 潤いと厚みが出たように思えます。 この中音域に鋭さを残した高音と控えめな低音が加わって、 分離がなされていながらも一体感が出て心地良い音色になりました。 この辺りは真空管の効果が出てきた部分なのでしょうか。 これ以降はあまり高音、低音と考えることなく、 音色の美しさや音楽への見通しの良さから、 音楽全体を堪能できるようにもなりました。 クラシックを始めとしたオーケストラは実にほれぼれとします。 DA-300USB単体では艶が出て良い意味で生々しさが増しますが、 その上に透き通るような透明感と大人びた色っぽさを加えてヘッドホンに届けてくれます。 その後いくつかお手頃な真空管ヘッドホンアンプを購入しましたが、 このAT-HA22TUBEでしか味わえない音色は確実にあると思います。 打ち込み系のデジタル音を用いた楽曲でも良いのですが、 やはり楽器を用いた楽曲のほうが適しているという印象があります。 オーケストラや弦楽曲を好まれて視聴される方には特にお奨めしたいですね。