一見するとただのM.2接続SSDをPCIe接続に変換する為の基盤に見えますが、この製品の神髄はその冷却性能の高さにあります。 aqua computerは主に水冷用のパーツを開発しているドイツのメーカーですから、冷却に関する知識や技術力は高いです。 単にヒートシンクが付いているというだけではありません、基盤にも金属の層を備えておりSSDの裏面からサーマルパッドを介して基板全体に熱を分散する事により効率的に放熱が行える設計になっています。 表面には大型のアルミ製ヒートシンクを備えていますので、表と裏の両面から冷却を行っているという事になります。 Samsungの950PROが素の状態だと高負荷時80度付近まで上昇しサーマルスロットリングが発生してしまうのが、kryoM.2に装着した状態だと高負荷時でも40度前後で安定しています。 変換せずにM.2に直接取り付けるヒートシンク等もありますが、マザーボードやビデオカードと干渉したり、粘着テープ等で取り付けるタイプの物はSSDの保証が無くなる危険性がある等の難点があります。 kryoM.2であれば干渉問題や保証が無くなる心配も無く、なにより冷却性能が段違いなので断然こちらをお勧めしますね。 不満点としてはこれに装着した場合PCケース前面にあるストレージアクセス用のLEDランプが点灯しない事ですかね。 それとPCIe接続に変換する都合上極僅かではありますがマザーボード直結時よりも転送速度が落ちる可能性があるようです。私の環境ではほぼ誤差と言ってよい程度の差でしたので特に問題視はしていません。 黒い基盤に黒いヒートシンク、金色の印字と見た目がスタイリッシュで格好良いのもポイントが高いです。サイドパネルが透明なPCケースを使っている場合は見た目にも拘りたいですからね。 そういう人には最近発売された新型のkryoM.2 evoの方がお勧めかも知れません。よりデザイン性が向上しておりLEDで光る機能もついています。 冷却性能も若干向上しているようですがそこまで大きな差はないようなので、冷却だけが目的ならば価格の安いこちらでも充分だと思います。