約2年くらい弾いてきた感想です。 現在のエピフォンのブランディングや商品価格帯から、当然、初心者や若年層向けに開発・販売されているギターだとは思いますが、実はマニアックなギブソン・ファンの方でも唸る様な小さな拘りを詰め込んだ名機です。 あまりインフォーメーションされていない様ですが、本家ギブソンのハミングバードよりも胴厚が1cmほど薄く、ボデイ幅も微妙に小さく作られており、ちょっとの違いですが取り回しがすごく良いです(日本人の体形に合っている)。ハチドリのイラストもボデイサイズにあわせて(?)少しだけサイズ・ダウンしてあり、実に可愛いです。 ボデイ容積が少しだけ小さいので、本家ギブソンに比べてしまうと、(サイド&バック材が合板であることも含めて)生鳴りや低音の力強さは当然劣りますが、おそらく、商品設計コンセプトとして「生鳴りよりもライン音」を最優先に作ってあると考えれば、逆に、ライヴ&バンド向きなエレアコとして潔いコンセプトであると感じます。実際、私も何度かライヴで使用していますが、音の良さを絶賛されたことが何度もあります。装着されているシャドウ製のプリアンプが過不足なく優秀なせいだと思います。 その他にも、安定感のあるグローバー・ペグが採用されていること、ストラップピンが最初からネック根元位置に付けられていること、ネックも太過ぎず細過ぎず握りやすいプロファイルであること、楽器全体が丁寧に作られていることなどから、極めて優秀な工業製品楽器です(※あえて「工業製品」と書きますが)。これがわずか3万円ほどで買えるとは本当に素晴らしいです。 初心者の方はもちろん、ギブソン・ファン、ハミングバード・ファンの方にも是非一度手に取ってみることを薦めたい、コスパ最大級の名機です。