2スロットGPUが載せられる最小ケースです。ただし内部スペースは極小で、この手の極小マシンをいくつも組んだ経験がないと、かなり厳しいでしょう。 3.5HDDを積むのに、前面に立てかけるのと底面に寝かせる両方が可能ですが(つまり無理をすれば3.5×2が搭載可能)、どちらもGPUとの取り合いがかなり厳しく、特に底面につけると唯一の空気取り入れ口を塞いでしまうため、あまりお勧めできません。(2.5であれば横向き搭載なので、スリットの少なくとも半分は確保できます。このサイズで2.5が3台搭載可能というのも凄いところです。) またCPUクーラーは物理的高さ60ミリまで、それも電源との隙間を考えると、実質的には45ミリ程度のものを探さなければなりません。従ってTDPの低いSモデルかTモデルのCPUでないと、こちらも厳しいでしょう。 GPUにGIGABYTE GV-N970IXOC-4GDを入れたのですが、まず組み付けるのがマザーをネジ止めしてからでは、どうしても入らず(裏面スロットの上のアルミフレームの部分とGPUの角の部分が競合する)、マザーのネジ止めを外してGPUをセットしてから組み直す必要がありました。さらにGPUのPCI-e補助電源をつけると、高さの関係でどうやっても側面の蓋が閉まらず、仕方がないのでコネクタを加工して高さを8ミリ程度低くしたものを自作し、ようやく組み上げることができました。 光学ドライブはスロットインのものであれば、12.5ミリでも9.5ミリでも、どちらでも大丈夫です。 内部スペースは事実上ゼロで、ケーブル類の取り回しは、かなり計画的にやらないとケーブルを畳んでおくスペースすらありません。またケーブルが硬いと、これも難儀します。このため、手持ちのケーブルで適当に組むというのは、やめたほうが無難です。長さを考えて最適なものを揃えるか、またはケーブルを加工して適正な長さに切り詰めるといった作業も必要です。 というようなハードルや地雷だらけにチャレンジする熱意があれば、汎用ITXマシンに最強のGPUを積んだスーパーミニマシンが手に入ります。 なお、側面の蓋は両側ともネジでなく、手で引っ張ると外れるのは、なにげに便利です。また側面が両側とも簡単に外れ、マザーを組み付けるベース部分もネジ4本で裏側から簡単に外せるので、パーツやケーブルをどの順番でどこに納める