アンプ等でシンプルな伝送路が音が良いという、考えの方が結構いらっしゃる気がします。モノが溢れた世代に、無印ブランドや実用性高く良いものを目指そうと指向する方多いです。趣味で自由なんですが、音響機材について、長年プロの現場で働いてるおじさんからひと言。70-80年代に,「DC直結」「DCアンプ」の言葉がはやりました。聞こえる低音は一般に20Hz〜なんて言いますが、一秒間に一回、波って振動したら1Hzだし、波が無ければ0Hzで、これをDCといって不要成分でスピーカーが前か後ろにドーンと突っ張って壊れてしまう状態なんです。このDCをカットする必要回路を、「低い周波数を通さないコンデンサー部品」一発で済ましているのが他の製品です。勿論そこに、高級コンデンサ採用とか多いですし、80年代とは桁が違います。WIMA社は確かに、クリアで歪無く美しいです。しかしながら、長年録音の仕事で生音に向き合って仕事してると、コンデンサー自体に音を任せるのは、マイクやその他の録音までの機材で終わりしたくなり、楽しむ「再生アンプ」には、コンデンサー直に、音を通さず「前段アンプ」を使ってそのサーボでDC分をカットするやり方が、どおしても、音が桁違いに生きているように感じるのです。音楽家は結構賛同してくれます。という事で、同じICのアンプの中でも、このDCをカットするだけにアンプを使った、価格も倍くらい高いものを選びました。初めに書いたシンプルベスト論は、本当に本当に最高の音源がそこにあった時に、最高の音を奏でることがあっても、一般に良い事はありません。「美しい女性は下着から」の言葉のように、垂れ下がったお肉をしっかり整えてから着るワンピース姿が美しいのであって、原音再生だとか!味付けない方がいいだ!とか、垂れ下がったお肉の女性をそのまま,服着せてみてるような物で、美しさなど知らない男のセリフと同じに思います。しっかり回路で整えて、構成したアンプは色々な曲が楽しく美しく聞けます。このアンプは、他のより高いですが、そういう回路をしっかり積んで作られたものです。お金が出せる人は選んでも、まあいいと思います。スピーカー端子が、ツルツルで滑って、締め付けにくいのは、全機種同じのよう。バナナプラグを買いましょう。あと高級な電源を用意する事。