購入前にネットを調べてアナログ・アンプだと知って2台購入しましたが,正常に稼働しています。無入力で音量最大にしてもスイッチング電源からのノイズは聞こえませんでしたが,試聴はトランス式のDC12V電源で行いました。後述のように出力をとらない場合は,電源電流容量は2Aでもいいでしょう。 (1)使われているパワーICは,実物は筐体に放熱取付してあって確認していませんが,基板の印刷ではTDA7377Aです。ありふれたカーラジオ用の小型品種です。規格表では4回路入りで,うち2回路を電解コンデンサのカプリングで左右チャネルに使い最大出力6W+6W(@14.4V,4Ω),2回路をBTLで重低音にあてて最大出力20Wとしていると推定されます。部品点数は大幅に減らせるようで,信頼性向上につながります。歪みを低くおさえると左右チャネルは3W+3Wくらいが実用最大出力でしょうが,大音量は私には必要ではありません。 (2)低音・高音調整はわずかの回転で大きく変わり,オモチャふうです。目分量で中央(12時)でいいと私は感じましたが,スピーカの特性にもよります。改造してスルーしたいところです。 (3)重低音のチャネルは,なぜかあまり出力がとれず,クロスオーバ周波数を最高の200Hzにあげても妙にドコドコした音しか聞こえませんでした。重低音は最初からあてにしておらず,左右チャネルをマルチアンプとして使う予定で購入しました。左右チャネルは,回路を解析しておらず聴感上の判断ですが,サブウーファ使用を前提として低音を切り捨てたりはしていないようです。 だいたい思ったとおりの平凡なアンプで,自作する手間を考えると価格はかなり安いと思います。試しに携帯プレーヤのヘッドフォン出力を入力してみて,使えることは確認しました。知人からもらったスピーカ(アンプなし)を携帯プレーヤやPCに接続して,BGMを聞きたいような人にはおすすめできます。音質は,使用ICからみて,カーステレオやAVサラウンド・アンプくらいです。