微妙なところもあるけど実用可能
画質はまあ、及第点といいましょうか、こういった製品を使う人の殆どはゲームの配信か何かでしょうから、その用途ならまあ許せる範囲でしょう。しかし、音声のキャプチャは使い物にならないので、音声が必要ならHDMIオーディオスプリッターとかで分離するとか、別の方法でキャプチャする必要があります。
解像度とフォーマット関係なく、30fpsと60fps読み出しで色と明るさが変わります。60fpsにするとガンマ強くしたときみたいに色が濃くなって階調もなんかおかしいです。HDMI側に関係なく解像度とフレームレートを変更できるので1080/30pで使うのが無難だと思います。あと、HDMI側のフォーマットをRGBにする場合にレンジはリミテッドである必要があります。フルレンジにすると白飛びと黒つぶれが出ます。
USB Video Classのデバイスであるので、扱いはほぼWebカメラなので応用の幅が広がります。また、ちゃんとUSB2.0でも使えます。その場合は読み出しのフォーマットがMJPGだけになります。
中身としてはIT6801FNでHDMIを受けて、刻印が削られているVS9989でスケーリングとかして、USB Video Classにしてくれる何か(読めなかったが探したらVS2828らしい)で成り立っている様子で、IT6801FNのおかげでHDCPが素敵なことになります。出力側にはIT66121FNが使われています。完全なパススルーにしてくれればありがたかったのですが、スケーリングとかされた出力がされます。
実用時の安定性にそこまで問題はありませんが、USB3.0接続で使用中、同じホストコントローラに他のUSB3.0の高速なデバイス(Kinectとか)があると、奇妙な動作をすることがありました。フォーマットをYUY2にしている状態であると更にその傾向があります。他のデバイスを使用しながらの安定性を求めるなら、USB2.0接続のほうが良いかもしれません。
Raspberry Piを使うときに、この製品とWindows標準のカメラアプリによって別にディスプレイを用意しなくても作業できるようになったので、私の用途には十分な仕事をしました。でももっと綺麗に撮れたら良かったなあ……